RA(修了生)

長尾 建

主専攻
修士(工学)
修士(商学)
博士(工学)
副専攻
商学研究科 修士(商学)
研究テーマ

コンピュータグラフィクス、コンピュータビジョン

趣味
音楽鑑賞、絵画、ゲーム

5年間を振り返る

まず、この5年間に渡るリーディング大学院をこうして無事修了できたことに対して、私を支えてくれた全ての皆さんに、感謝の気持ちで一杯です。皆さんがいてくれたからこそ、この5年間を努力することが、そして意味のあるものにすることができたのだと思います。そしてこの長いようで短かった5年間を振り返ったとき、このような言葉が適切かはわかりませんが、とにかく“濃い”5年間だったと、感じます。正直、このリーディング大学院に入った当時は、ここまで“濃い”5年間になるとは思っていませんでした。
この“濃さ”はどこからくるのかと考えたとき、まず挙げられるのが、リーディング大学院における多様な経験でしょう。このリーディング大学院では、5年間を通し、様々な場を経験する機会がありました。その一つが、ダブルメジャーです。このリーディング大学院では、自身の主軸となる主専攻に加えて、副専攻を学びます。この副専攻における経験は、全てが新鮮・刺激的なものでした。私は主専攻として理工学研究科に所属し、情報工学に関する研究を行う一方、副専攻としては、商学研究科に所属し、消費者行動論を中心として学び、研究の対象として扱いました。言うなれば、主専攻では技術的研究、“モノ”に関する内容を主軸に取り組んだ一方、副専攻では技術の実社会への応用検討、“ヒト”に関する内容を主軸に置き、主専攻とは大きく方向性の異なる内容を扱ったのです。最初のうちは、自分にとって未知の、多くの知見を吸収することに追われてしまいましたが、いずれの内容も奥深く、分野自体への興味を湧かせるものでした。そして、副専攻における学び、研究を進めるうちに、これらの内容が主専攻の内容とも関わっていること、目を凝らせば関りを見つけられることに気付きました。これは、副専攻の内容が主専攻に近かった、というよりは、ポジティブに言うのならば、物事の関りを見出す力を育てることができたのだと思います。主専攻という一本の柱を持ちながら、多様な側面からものごとを考える力、この力を鍛えることの重要性を学ぶことができました。この力は、副専攻だけでなく、リーディング大学院のもう一つの軸である、グループプロジェクト演習においても、鍛え上げることができました。グループプロジェクト演習では、主専攻、副専攻よりもさらに広い視点で、超成熟社会における消費環境の考察、そこに潜む問題点に対する解決策の模索を行いました。このグループプロジェクト演習は、主専攻、副専攻とはまた異なる、未知の課題への取り組みであり、五里霧中の暗中模索です。ここにおいてもまた、最初のうちは、知識を吸収することに追われてしまいましたが、このグループプロジェクト演習を通し、多様なものごとにアンテナを張り巡らす力、時には自分の興味から外れたものにも敢えて目を向ける重要さを学ぶことができました。
国際的な場の経験というものも、リーディング大学院において印象的だったことの一つです。一年目におけるサンフランシスコでの国際インターンシップ、海外でのフィールドワーク・学会発表など、この5年間、国際的な場に触れる機会が多々ありました。記憶に新しいものとしては、カリフォルニア大学デービス校への7か月間の短期留学が挙げられます。自分にとっては初めてとなる半年以上の海外滞在であり、出発前には一抹の不安もありましたが、実際に現地で同大学の学生とともに共同で研究開発を進める過程は、純粋に楽しいものでした。時には、日本に留まっていたら経験しなかったような出来事に出くわす時もあり、文化・コミュニケーションの違いなど、多くのことを学ぶきっかけにもすることができました。この短期留学も含め、リーディング大学院を通して経験した国際的な場では、最初は物怖じしてしまったり、逆に開き直ってしまったりすることもありました。しかし、最終的には、日本か海外か、日本人か外国人かなどを変に意識することなく場に臨める力を身に付けられたと思います。いずれの経験も、一生記憶に濃く残るであろう貴重な経験です。
そして、この5年間が“濃い”ものになったのは、何より周りの皆さんのおかげだと思います。同期・後輩を含め、RAは全員“自分を持っている”人でした。毎週土曜日の日吉西別館において、さらには普段の共通科目の授業・シンポジウム・合宿などにおいて、RA皆のユニークさに多くの刺激を受けさせてもらいました。主専攻における研究室・副専攻におけるゼミのメンバーの皆さんにも多くのことを学ばせてもらい、時には励みにもさせてもらいました。様々なことでご指導・支援下さった先生方・メンター方には、特に自分の将来を考える機会を多く与えて頂きました。このような皆さんとともに5年間を歩むことができたのは、純粋に幸運でした。リーディング大学院修了後も、誠に勝手ではありますが、ぜひ皆さんと長い付き合いをさせて頂きたいです。
主専攻の指導教員である藤代先生にこのリーディング大学院を勧めて頂いてから5年間、繰り返しになりますが、長いようで短い、非常に“濃い”5年間でした。大学同期の友達には、お前はいつになったら働くのかと茶化される時もありましたが、今になり、遂に社会に出るときが来たともいえます。来年からは、この5年間の経験を、無駄なく将来に活かしていけるよう、ぜひ切磋琢磨していきたいと思います。

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