ソニー株式会社 勝本徹 氏
「異動と転勤から学んできたキャリア」

2018年10月20日(土)、本プログラムの活動拠点日吉西別館にて、ソニー株式会社R&Dセンター長を勤めていらっしゃる勝本徹氏より、ご講演を賜りました。

勝本氏は、1957年に熊本県熊本市に生まれ、1982年に東京工業大学をご卒業後、ソニー株式会社へ入社されました。ビデオカメラ、テレビ、デジタルカメラ、メディカルと20回もの部署異動をご経験され、現在はR&Dセンター長を勤めていらっしゃいます。

入社後すぐビデオカメラの事業部にてVTRの回転ヘッドに付けるフライングイレースヘッドというシステムの開発をされ、1985年1月に発売されたハンディカム 初号機の開発にご尽力されました。その後、同8月にロサンゼルス郊外にあるカリフォルニア工科大学へ留学なさいました。帰国後、愛知県・幸田の事業所へ出向され、仕事の時間感覚の速さや、理屈よりも現場・現物検証の重要さや、地方都市での豊かな時間が印象深いと語っていらっしゃいました。その後、英国ウェールズ、新大阪、八王子、厚木と転勤をご経験されました。

大阪でのコニカミノルタとのデジタル一眼カメラの立ち上げ時には、毎日試行錯誤されながら、仕事上の関係だけでなく、複合的な人間付き合いでチームの結束を強くされたとのお話が印象的でした。八王子でのオリンパスとの合弁会社、ソニー・オリンパスメディカルソリューションズでは、社会貢献の実感、その責任を痛感され、死生観が変容したとのお話を伺いました。その後、厚木へと戻られ、2018年より現在のR&Dセンター長を勤めていらっしゃいます。

入社後すぐに開発されたフライングイレースヘッドがハンディカムという形で商品となり発売されたときの感動をお聞きし、勝本氏の開発への強い思いを伺いました。また、変わらない開発への熱意はもちろんのこと、幸田事業所への異動時や、メディカル部門への異動時に、新しい土地や人々・仕事との出会いを柔軟に受け入れていらっしゃるご姿勢は、将来どんなときもそうありたいと憧れの念を抱きました。

勝本氏が、ご自身のソニー株式会社への入社志望動機のひとつでもあった、メディア系の開発に携わることが叶ったのは59歳のときでしたが、それまで断らずに誘いを受け続けることで、様々な分野の業務をご経験され、多くのご友人や知識・経験を得たと喜びを語っていらっしゃるお姿に、勝本氏の素敵なお人柄を伺い知ることが出来ました。

好奇心を錆びつかせず新しいことを柔軟に受け入れて適応するという姿勢、つらいときにも一つの仕事をやり遂げる姿勢が肝要であるとのお話は、落ち着いた声色のなかにも熱意を感じるもので、たいへん励みになり、日々の生活へ実践していきたいと背中を押されるものでした。

(Texted by:RA7期生 理工学研究科 修士1年 石川祐希)

勝本 徹 氏
ソニー株式会社R&Dセンター長
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