プログラムの特長

本プログラムは、骨太の主専攻を基盤に、本格的な文理融合と産業界・行政体との密な連携による革新的な教育環境の中で、次代の高度博士人材の育成・輩出を目指します。その特長は下記の5つの柱に集約されます。

1. RAとして修士の段階から雇用

本プログラムは、毎年度20名程度、慶應義塾大学大学院の13研究科在籍の学生から、本人からの申請を基に選抜します。採用された学生は、本人が所属する主専攻の研究科での履修に加え、本プログラムのリサーチアシスタント(RA)として雇用され、本プログラムが定めた共通科目やメニューに取組むこととなります。修士からのRA雇用は、早期からの職業履歴として将来アピールできるメリットがあります。月給は、14~24万円/月を修士・博士の間に支給します(最大5年間;毎年度、評価・査定する)。

2. 本格的な文理融合環境で履修

本格的な文理融合環境とは、大学院修士・博士の5年一貫のカリキュラムの中で、文系と理系のように互いに大きく異なった分野の修士号を2つ取得することで、学問の幅を一挙に広げることです。そのため本学は、本プログラムを履修する学生向けに「ジョイントディグリー制度」を制定し、3~3.5年の期間に2つの修士号の取得を可能としました。例えば、主専攻が理工学の学生は、副専攻として例えば経済学や商学等を履修することで、文理融合を実現します。その経験は、主専攻博士課程に戻って研究を深め・展開する際に、俯瞰力や独創的な企画力となって発揮されることが期待されます。

3. 日本を代表する企業等のメンターによる指導

日本を代表する企業や行政体等の部長クラスが、RAに対する指導者(メンター)となって毎週土曜日に来塾し、産業界や社会の生の課題をRAに提供します。少人数にグループ分けされたRAは、メンターの指導の下で課題を掘り下げ、解決策を求めて議論を深め、その結果を政策/企業戦略提言に繋げます(グループプロジェクト演習)。学生は、産業界や行政体の考え方や、社会の生の課題を知るだけでなく、多様な業界の社会人との円滑なコミュニケーションを学ぶ場にもなっています。

4. 海外インターンシップ・短期留学

本プログラムは、海外インターンシップと短期留学の2段階の海外派遣を用意しています。第1は、修士課程において、4週間程度、海外の企業やNPO等に一人で出かけて就労体験します。第2は、博士課程において、自分の専門を究めるため、例えば海外研究機関や大学と共同研究を行うために半年程度海外に滞在する短期留学です。そのため、RA採用初年度には、少人数制の英語コミュニケーションスキル習得の機会を年間通して設けているほか、派遣先企業との受入れ面接の訓練やVISA取得のサポートを行っています。

5.「水飲み場」効果

RAは、13研究科から応募された学生を対象に選抜するので、RAのバックグラウンドは多様(理工学、医学、政策・メディア、法学、文学、社会学、メディアデザイン、薬学からの採用実績あり。2013年度現在)です。多様な業種の産業界・行政体から派遣されたメンターや、本プログラムに参加する6研究科から選出された教員の専門分野や経験もまた、実に多様です。こうした多種・多様な人々が、あたかも砂漠のオアシスに多様な人種や民族が集まって栄えたように、本プログラムの拠点に毎週集い、夏・冬キャンプでは泊まり込んで討論する場を設けており、RAが大いに触発され、多くの気付きを得ることができます。これを「水飲み場効果」と称していますが、本プログラムの活動拠点である日吉西別館や夏・冬のキャンプ、シンポジウムでのポスター発表等で実現されます。