ソニーコンピュータサイエンス研究所 エグゼクティブアドバイザー ファウンダー 所 眞理雄氏 「科学は何のためにあるのか?オープンシステムサイエンスのすすめ」

2015年10月17日(土)、本プログラムの活動拠点である日吉西別館において、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 エグゼクティブアドバイザー ファウンダーである所眞理雄氏に、「科学は何のためにあるのか?オープンシステムサイエンスのすすめ」と題してご講演いただきました。

所氏は慶應義塾大学教授やパリ第6大学客員教授などを歴任するとともに、慶應義塾大学助教授在職中にソニーコンピュータサイエンス研究所を創設され、代表取締役社長や代表取締役会長等として、華々しいご活躍をされてきました。

ご講演では、所氏が新しい科学の方法論として2008年より提唱している、「オープンシステムサイエンス」についてご説明いただきました。現在、私たちが解決を求められている地球環境や医療、経済といった問題は、関連領域が非常に幅広く無数のサブシステムから構成されています。また、サブシステムの構成や機能が時々刻々と変化していきます。このような問題はオープンシステムの問題と呼ばれ、従来の要素還元主義では適切に解決し得ない問題であるとのことです。この問題に対して、所氏は、1)問題存在領域の暫定的な定義、2)問題のモデル化、3)モデルの妥当性評価、4)モデルの再構築または問題領域の変更、を繰返し行うことで解決していくことが可能であるとおっしゃいました。なお、ここでいうオープンシステムの問題の解決とは、将来を予測し状況をより良い方向に導くことであると、所氏は定義されています。

ご講演の中で特に印象的だったのは、所氏の華々しいご活躍の背景には、不安を感じつつもとにかくチャンスを掴んで成し遂げた実績があったという点、本プログラムでの私たちの取り組みはまさにオープンシステムサイエンスであると言える点です。私たちRAは、今後超成熟社会を先導していく力を身につけるために、不安を克服しチャンスをものにしていく姿勢を見習っていきたいと思います。また、オープンシステムサイエンス体現者の一人として、解決困難なオープンシステムの問題に真摯に向き合い、諦めずに取り組んでいく力を養いたいと考えます。

(Texted by: RA4期生 中島悠佑)

所眞理雄氏
株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所
エグゼクティブアドバイザー ファウンダー
株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 : https://www.sonycsl.co.jp/