株式会社日立製作所 中央研究所研究開発グループ 技師長 矢野和男氏「人工知能は社会をどう変えるか」

2015年10月14日(水)、本プログラム活動拠点である日吉西別館において、株式会社日立製作所中央研究所研究開発グループ 技師長 矢野和男様にご講演をいただきました。

矢野様は、ウェアラブル技術を利用したビッグデータの利用・収集の分野において世界を牽引する立場でいらっしゃいます。
ご講演では、多くの輝かしい実績を積まれた現在に至るまでに、幾多の苦難を乗り越えてこられたことを、実体験と共にユーモアあふれるお話でご説明くださいました。さらに、現在取り組まれている「人工知能」を活用した事業に関して、専門的な解説を交えてご教授いただきました。

自社の事業縮小という逆境の中で、新たな道を模索して成功を導かれた矢野様からは、企業人として働くうえで大切な基礎を、改めて教えていただいたように思います。
それは、「企業にとっての利益とは何か」を追求する中で、自らの専門性と企業が蓄積してきた技術を、「他者への貢献」に結びつけ、「自社の成長」を産み出すということです。これは、相手の立場に立って物事を省察できる力が備わっていて初めて可能となります。厳しい競争環境に身を置きながらも、常に、他者のために行動できる人間性の大切さを改めて実感いたしました。

このように考えると、より広い視野を持って社会全体を俯瞰できる力は、専門分野を超えて、その人の生きる力の支えになっていると教えていただいたように思います。技術は、人が生み出す創造性のうちにあり、その技術の使い方をわかりやすく教え導くのもまた、人の営みです。地道な考察の末に生まれる最先端の技術を、誰にとってもわかりやすい「ハピネス度」という名前に読み替え、「企業の業績向上」という普遍的な課題に取り組まれている姿は、その好例と考えます。

文理融合を目指す私たちの活動においても、専門性を超えて他者と協働する経験を、自己の成長へと結び付けていきたいと思いました。

(Texted by: RA4期生 社会学研究科修士1年 髙橋 萌)

矢野 和男氏
株式会社日立製作所中央研究所研究開発グループ 技師長
株式会社日立製作所 : http://www.hitachi.co.jp/